(11/21更新)
前澤友作氏が代表を務める株式会社カブ&ピースは、未公開株を取得できる新サービス「カブアンド」を11月20日からサービス開始すると発表しました。
「カブアンド」は電気、ガス、モバイル通信、ネット回線、ウォーターサーバー、ふるさと納税等の生活インフラサービスを利用することで株がもらえる日本初のサービスになるとのことです。
この記事ではカブアンドのサービスの概要や、株のもらい方などについてわかりやすく解説していきます。
【11/21追記】
株式会社カブ&ピースは、2024年11月20日より電気、ガス、モバイル通信、インターネット回線、ウォーターサーバー、ふるさと納税などといった生活インフラ関連サービス、「カブアンド」の提供を開始しています。
【日本初】とは、サービスの利用を通じて、自社の未公開株を取得できるスキームが日本初であることを意味するとのことです。
・株をもらうには生活インフラサービスをカブアンドに切り替える必要がある
・ポイントと違い株は価値が上がる可能性がある
・もらえる株の種類は普通株式ではなく「劣後株式」
【11/21追記】
・「KABU&ふるさと納税」は会員登録のみで利用可能
・株引換券の還元率は各サービスで異なる
カブアンドをわかりやすく解説
カブアンドについて
カブアンドは、前澤友作氏が代表取締役社長を務める株式会社カブ&ピースが運営するサービスです。主な内容は「電気、ガス、モバイル通信、ネット回線、ウォーターサーバー、ふるさと納税」などの生活インフラに関連するサービスの提供・管理を行い、これらのサービスに対する代理店業務を担っています。サービス自体には特に目新しい要素はなく、一般的な事業といえます。
なお、各サービスの詳細については公式ホームページでまだ公表されていませんが、ふるさと納税に関してはパートナー企業が決まっており、株式会社トラストバンク(ふるさとチョイス)と業務提携を締結しているとのことです。
【11/21追記】提供サービスの一覧
・電気で株がもらえる「KUBU&でんき」
・ガスで株がもらえる「KUBU&ガス」
・モバイル株がもらえる「KUBU&モバイル」
・ネット回線で株がもらえる「KUBU&ひかり」
・ウォーターサーバーで株がもらえる「KUBU&ウォーター」
・ふるさと納税で株がもらえる「KUBU&ふるさと納税」
株について
株をもらう方法
カブアンドで株をもらうには「株引換券」が必要になります。株引換券はポイント制度に近い仕組みだと考えてください。入手方法は、現在契約している「電気、ガス、モバイル通信、ネット回線、ウォーターサーバー、ふるさと納税」などの生活インフラサービスをカブアンドに切り替えて使用することで、使用料金や契約内容に応じて株引換券として還元されます。
なお、還元率は6つのサービスごとに異なり、詳細は11月20日以降に公式ホームページで確認できる予定です。
株引換券は、付与されたポイントを株と交換できる制度です。また、株引換券は割引ポイントと交換することも可能です。株を希望しない人は割引ポイントと交換して利用できます。
【11/21追記】株と交換するまでの手順
株をもらうまでには以下3つの手続きが必要となります。
①「カブアンド」サービスを利用する
6つの各サービスのいずれか、または複数を利用する。
②「株引換券」をもらう
サービスの利用金額に応じて「株引換券」がもらえる
③「株」に交換する
株引換券を利用して「株」に交換する。証券口座の登録は不要でカブアンドのマイページで手続き可能。
【11/21追記】各サービスの還元率について
還元率は各サービス、会員のランクによって異なります。株引換券の還元率が通常会員の2倍になる会員プラン「KABU&プラス」は月額500円(税込)で加入が可能。また、プラス会員だけの特別なコンテンツとして、アンケートに答えると株引換券がもらえたりするとのことです。
各サービスと会員別の還元率は以下の表になります。
サービス名 | 通常会員 | プラス会員 |
「KUBU&でんき」 | 1% | 2% |
「KUBU&ガス」 | 1% | 2% |
「KUBU&モバイル」 | 10% | 20% |
「KUBU&ひかり」 | 5% | 10% |
「KUBU&ウォーター」 | 5% | 10% |
「KUBU&ふるさと納税」 | 1% | 2% |
株の価格について
気になる株の価格についてですが、残念ながら現時点では決まっていません。価格の決定日は2025年4月25日とのことです。ただし、前澤友作氏がSNSで「1株5円の見込額となっておりますので、株引換券5枚で1株に交換できる見込です。」と発信しているため、交換時の1株あたりの価格は数円から高くても数十円程度になると予想されます。
株のメリット
株のメリットは株価が上昇する可能性がある点です。ポイントの場合、1ポイント=1円のポイントをもらっても、価値は変わらないのに対し、株であれば購入時よりも高い株価で売却することで差額が利益になります。
また、企業が利益を上げている場合、配当金として利益の一部が株主に還元されます。これにより、株を持っているだけで定期的に収入を得られる可能性があり、さらに株主向けに商品やサービスの割引券や製品などを優待として提供する制度もあります。
知っておきたいポイント
まず注意すべきポイントは、カブアンドに契約を切り替えることで必ず得するわけではないという点です。現在契約中の電気代やモバイル通信料金などが、切り替え後の価格より安い場合、月々の支払いが増える可能性があります。この場合、株による還元があっても、支出が株の価格を上回ると得をしているとは言えないです。
一方で、切り替えによって月々の支払いが減少する場合は、株の還元もあるため、損することは少ないでしょう。重要なのは、現在の契約と比較し、納得したうえで契約を選ぶことです。
株式の種類について
株引換券で交換できる株式は、名称が「株式会社カブ&ピースカブアンド種類株式(以下カブアンド種類株式)」という劣後株式です。劣後株式とは、普通株式よりも不利な条件が設定されている株式のことです。一般的に「株」とは、普通株式を指すことが多いです。次の表では、カブアンド種類株式の特に気になる点を普通株式と比較してまとめています。
カブアンド種類株式 | 普通株式 | |
①配当金 | 〇 | 〇 |
②議決権 | ✕ | 〇 |
③譲渡制限 | ✕ | 〇 |
④市場への上場 | ✕ | 〇 |
①配当金
「カブアンド種類株式」1株につき、「普通株式」1株当たりの配当金と同額の配当を同順位で行うとされています。配当に関しては普通株式と同様と考えていいです。
②議決権
カブアンド種類株主は、すべての事項について株主総会において議決権を有さないとされています。議決権を有さない理由は、上場に向けた業務を円環に執行するためとされています。
③譲渡制限
株式会社カブ&ピースの承認を受けなければ譲渡することができません。
④市場への上場
カブアンド種類株式は上々の予定はないとのことです。これは、上場するのは普通株式という意味しており、仮に上場が決まった場合は、種類株式を普通株式に転換して上場するとされています。
証券口座は必要ない?
種類株式の保有には通常、証券口座が必要ですが、未上場企業が発行する種類株式など、特定のケースでは証券口座を介さずに企業から直接取得することが認められる場合もあります。
今回のケースも上記に該当することから、株引換券と交換できるカブアンド種類株式の取得に証券口座は必要ありません。
ただし、普通株式への転換を行う場合には証券口座が必要となるため、将来的に普通株式の保有や売買を行う際には証券口座の開設が必要になると考えられます。
まとめ
【未公開株をもらう方法】
①未公開株をもらうには、生活インフラサービスをカブアンドに切り替える必要がある。
②ポイント制度と同様に利用料金や契約内容に応じて株引換券として還元される。
③株引換券を使用して未公開株(カブアンド種類株式)が交換できる。
サービス開始前の事業で未確定の部分がまだ多いものの、「未公開株がもらえる」という取り組みは非常に面白いと思います。
ただし、普段よく利用するポイント制度ではポイントの価値はほとんど変動しませんが、株はポイントと比べ価値の変動が大きい商品だと思います。過度な期待を抱きすぎず、契約内容をよく確認して、自分の生活に合った選択をすることをおすすめします。